(ブルームバーグ):財務省は2日、加藤勝信財務相の事務秘書官に主税局主税企画官の寺﨑瑞枝氏を起用する人事を発表した。同省の女性職員が財務相秘書官に就任するのは初めてという。

発令は1日付。財務省の採用資料によれば、寺﨑氏は2002年入省。主計局や理財局での勤務経験に加え、国税庁や農水省に出向した経歴も持つ。

秘書官は主要ポストの一つで、室長から課長級の入省20年程度の職員が担当することが多い。大臣の日程管理や国会答弁など、手掛ける案件は多岐にわたる。

政府は霞が関での積極的な女性職員の管理職登用を進める。内閣人事局の調べでは「本省課長・室長相当職」は23年7月時点で7.5%と、25年度末に女性比率を10%とする目標には届いていないものの、おおむね右肩上がりに推移している。

財務省単体で見ると本省課長・室長職の女性比率は6.9%、国税庁を合算すれば9%となっている。女性活躍を掲げた安倍晋三政権以降、幹部職への女性の積極起用に取り組む中、初の女性財務相秘書官の誕生は同省にとって象徴的な動きと言えそうだ。

1日就任した石破茂首相の秘書官8人のうち1人も女性で、石破事務所の吉村麻央氏(政務)が起用された。

一方、同政権の閣僚人事では、女性が阿部俊子衆院議員と三原じゅん子参院議員の2人と、岸田文雄前政権の5人から減少した。自民党人事でも党4役から女性が外れた。

--取材協力:広川高史.

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