(ブルームバーグ):バイデン米大統領は28日、イスラエル軍がレバノンの親イラン民兵組織ヒズボラの指導者ナスララ師を殺害したことについて、テロによる米国人の犠牲も念頭に「当然の報い」だとイスラエルを擁護した。戦争拡大の脅威にさらされる地域の和平に向け新たな取り組みも約束した。

イスラエル、ヒズボラ指導者ナスララ師を空爆で殺害-対立激化

バイデン大統領は声明で、「最終的には、外交手段を通じてパレスチナ自治区ガザとレバノンで続く衝突を沈静化させることがわれわれの目的だ。これらの合意を締結し、イスラエルへの脅威を取り除き、中東地域全体が一層の安定をもたらす時が来ている」と訴えた。

一方、イスラエルのネタニヤフ首相は28日のテレビ演説で、レバノンの首都ベイルートのヒズボラ本部空爆は、レバノン国境近くの地域にイスラエル国民を帰還させる戦略の一環だと説明。「ナスララ師の殺害は、北部の住民を無事に帰宅させるという目標達成の必要条件だ」と主張した。

ネタニヤフ首相は「今後数日中にわれわれは重大な試練に直面するだろう」と述べ、国民に報復への警戒を呼び掛けた。ネタニヤフ氏は27日にニューヨークで国連総会の一般討論演説に臨んだ後、28日に帰国していた。

国連総会での一般討論演説に臨むネタニヤフ首相(9月27日)

原題:Israeli Killing of Hezbollah Leader Draws Support From Biden (1)、Netanyahu Ratchets Up Challenge to Iran With Nasrallah Killing(抜粋)

--取材協力:Dana Khraiche、Paul Wallace、Galit Altstein、Augusta Saraiva.

もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp

©2024 Bloomberg L.P.

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。