(ブルームバーグ):先週の米新規失業保険申請件数は減少し、4カ月ぶりの低水準となった。このところ雇用が減速しているにもかかわらず、申請件数は減少傾向が続いている。
より変動の少ない失業保険申請の4週移動平均は、22万4750件に減少。6月以来の低水準となった。
失業率が上昇し、雇用創出ペースが鈍化しているにもかかわらず、失業保険申請件数はここ数カ月、低水準で推移している。エコノミストによれば、それは失業保険の受給資格のある労働者が職を失っていないためだ。
週間の申請件数は依然として低水準にあるが、今月に入り、複数の大企業が人員削減計画を発表、あるいは実行に移している。パラマウント・グローバルは24日に2回目のレイオフを実施した。ゼネラル・モーターズ(GM)は先週、カンザス州の組立工場で働く従業員の3分の2を2025年半ばまで一時解雇すると発表した。
ブルームバーグ・エコノミクスのイライザ・ウィンガー氏は「新規失業保険申請件数は、比較的低い解雇率と依然整合的だ。しかし、労働市場の行方を予測する上で申請件数の価値は限定的だ。最近の失業率上昇は、労働者の供給増加によるものだが、その多くは合法的な就労資格がない人で失業保険の受給資格がない」と指摘した。
今後数カ月の間にレイオフが増加し、失業する米国人が増えれば、連邦公開市場委員会(FOMC)は現在の想定よりも速いペースでの利下げを検討する可能性がある。
季節調整前の新規申請件数は5957件減の18万878件。テキサス州とニューヨーク州で減少が目立った。
統計の詳細は表をご覧ください。
原題:US Jobless Claims Dip to Four-Month Low, Defying Hiring Slowdown(抜粋)
(統計の詳細を加え、更新します)
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