(ブルームバーグ):イエレン米財務長官は26日、インフレ率は米金融当局目標の2%に向かう道筋を進んでいると指摘。利下げに伴い、労働市場は安定化するとの期待を示した。

経済専門局CNBCとのインタビューで、米国のインフレは十分制御されていると考えるか問われると、イエレン氏は「その通りだ」と答えた。かなりの期間にわたってコスト上昇の最大要素となっている住宅コストが下がると想定しており、2%のインフレが可能になるとの見方を示した。

現在の米雇用市場については、「スラック(たるみ)がやや増えた」と指摘。米金融当局が政策面で行動する中で、労働状況が安定化することを期待していると話した。今年は雇用の伸びが減速し、失業率は4%を上回っている。

イエレン氏は利下げがどの程度のペースで実施されるべきかについてはコメントを控え、連邦公開市場委員会(FOMC)が先週0.5ポイントの利下げを実施した後、さらなる利下げを予測していたことに言及。それはFOMCが決めることだと付け加えた。

ドルの為替レートをモニターしているかとの質問に対しては、「もちろん、ドルの価値を観察している」と述べた。

ドル政策

イエレン氏はバイデン政権発足時にドル政策を示したとし、当局者が「マクロ経済の安定と一致する強力なマクロ経済政策」を追求する中で、ドルの価値を決めるのは市場次第になると説明。

「米国は為替市場への介入を長らく行っていない」とイエレン氏。「市場があまりに無秩序になり、介入が必要になるという状況は想像し得るが、通常の場合、ドルは市場によって決定され、世界の金利差がその重要な要因となってきた」と続けた。

原題:Yellen Sees Housing Costs Coming Down, Enabling 2% Inflation(抜粋)

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