(ブルームバーグ):韓国政府は世界有数の規模を誇る国民年金について、保険料引き上げを含む改革が早急に実施されなければ、2056年までに積立金が枯渇するとの試算を公表した。

保健福祉省の李基日第1次官は25日のブリーフィングで、「財政予測によると、国民年金の積立金は41年にピークに達し、56年には完全に枯渇する可能性がある」とした上で、「改革がなければ、枯渇はさらに早まるだろう」と警告した。

政府の従来予測では、55年までに枯渇すると想定されていた。1年先送りされたのは国民年金公団の資産増加が要因だ。同公団は6月末時点で1147兆ウォン(約124兆円)を運用する。

最新予測はわずかに改善したが、積立金の枯渇リスクは国内の退職者にとって差し迫った状況を浮き彫りにするものだ。同国は急速な高齢化と世界最低の出生率に直面している。

政府は今月、保険料率を現在の9%から13%に段階的に引き上げることなどを盛り込んだ年金改革案をまとめた。国会で承認されれば、1998年以来の変更となる。

原題:Korea Says Its Pension Fund Will Run Dry by 2056 If No Reform(抜粋)

もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp

©2024 Bloomberg L.P.

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。