日本銀行の植田総裁は、日銀が目指す物価目標の実現可能性が今後さらに高まっていったとしてもアメリカ経済の不透明感が解消されなければ利上げについては慎重にならざるを得ないという考えを示しました。

植田和男総裁
「(日本経済の)プラスの要因と(アメリカ経済の)マイナスの要因がそれぞれ出てきたという、全体としてどう見るかバランスの問題だと思う」

 植田総裁は20日の金融政策決定会合後の記者会見で、アメリカ経済の先行きの不透明さなどを理由に「すぐに利上げとはならない」と発言しました。

 この発言について報道陣から質問が出ると、日本の物価がこのまま上昇を続けたとしてもアメリカ経済の先行きが不透明なままであれば利上げについては慎重に判断せざるを得ないという考えを示しました。

 追加の利上げを判断する条件として、改めてアメリカ経済の重要性を強調した形です。

 ただ、アメリカ経済の先行きの見方については「よりしっかりしたものになるのにどれぐらいの期間がかかるかは申し上げられない」として今後、様々なデータを見ながら「判断を誤らないようにしたい」と述べました。

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