(ブルームバーグ):ドイツ政府は20日、コメルツ銀行の株式をこれ以上売却しないと決定した。イタリアのウニクレディトによるコメルツ銀買収への動きには反対する姿勢を強く示した格好となった。

ドイツ当局は声明を発表し、保有するコメルツ銀の株式について「当面は追加売却を一切行わない」と説明した。これには「コメルツ銀行による自社株買いに関連する売却も含まれる」という。

ウニクレディトは今月、ドイツ政府が放出したコメルツ銀株4.5%を取得し、持ち株比率を9%に引き上げた。これによりウニクレディトがコメルツ銀の株主で2位に躍り出た。筆頭株主は引き続きドイツ政府で保有比率は12%となっている。

ウニクレディトのアンドレア・オーチェル最高経営責任者(CEO)は株式取得後にコメルツ銀の買収を検討していることを明らかにした。

声明はまた、コメルツ銀行は「安定した収益性の高い金融機関」であり、同行の戦略は「独立性を重視したものとなっている」と指摘した。

コメルツ銀、ウニクレディトの担当者はコメントを避けた。

原題:German Government Won’t Sell More Commerzbank Shares for Now

(抜粋)

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