(ブルームバーグ):米連邦公開市場委員会(FOMC)が主要政策金利の0.5ポイント引き下げを決定し、年内の追加利下げを示唆したことを受け、トレーダーの間では今後の利下げペースについて強気な見方が広がった。

現時点で市場は、年内あと2回のFOMC会合で計0.7ポイントの追加利下げを織り込んでいる。これは当局者よりかなり積極的な緩和姿勢を反映するものだ。

パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は18日の決定が今後の利下げペースを示唆するものではないと明言したが、FOMCはこの日、年内にさらに0.5ポイントの利下げを予測した。

9月に5カ月連続上昇となる方向にある米国債相場はFOMC決定とパウエル議長発言を受けて下落した。

ただ、TCWグループのグローバル金利共同責任者ジェイミー・パットン氏は、トレーダーが金利予測分布図(ドット・プロット)で示唆された水準より大幅な利下げを織り込むことが正しいと指摘した。

「過去を振り返ると、市場は早期の利下げ幅とペース予測で適正だった。だが直近3回のサイクルでは、金利市場は全体の利下げ幅を大幅に過小評価していた。今回も変わらないと考えられ、足元のサイクルでも同じ状況が再び起きるだろう」と語った。

政策決定発表の前は、FOMCが18日に0.25ポイントで利下げを開始するとの見方がエコノミストの間で大勢だった。ただJPモルガン・チェースやブルームバーグ・エコノミクス(BE)などの一部のエコノミストは0.5ポイントの利下げを見込んでいた。トレーダーは意見が分かれていた。

米金融当局の初回利下げの時期と幅について数カ月前から不透明感が広がっていたが、今回の決定でそれに終止符が打たれた。今後の焦点は利下げペースとなる。

原題:Traders Bet on More Easing as Fed Opts for Half-Point Rate Cut(抜粋)

--取材協力:Michael Mackenzie、Anya Andrianova、Edward Bolingbroke、Carter Johnson.

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