秋田県内で7カ所目となる湯沢市の木地山地熱発電所の建設工事が始まるのを前に18日、関係者が集まって作業の安全を祈願した。
東北電力のグループ会社「東北自然エネルギー」は、木地山地熱発電所の建設に向け、2010年から湯沢市皆瀬で調査などを進めてきた。最大出力は約1万5000キロワットで、3万2000世帯分の発電量を誇り、湯沢市の全ての世帯をカバーできる。
18日は関係者60人が集まり、着工を前に工事の安全を祈願した。
式では、下鳥順文社長が「東北電力グループとして約30年ぶりの地熱発電所の新設。地元で愛され信頼される発電事業者として、この地で発電事業を行っていきたい」とあいさつした。
国は、再生可能エネルギーの普及に向けて規制を緩和し、国立・国定公園での地熱の開発を後押ししている。今回の木地山地熱発電所の事業も、栗駒国定公園で進められる。
東北自然エネルギー・下鳥順文社長:
「地下に眠る豊富な純国産の熱エネルギーを使う。地熱発電の開発は、日本のエネルギー政策においても非常に重要なものだと認識している。木地山地熱発電所があればいいなと思ってもらえるように、期待に応えていけるように事業を展開していきたい」
湯沢市では、現在2つの地熱発電所が稼働しているほか、大手石油会社の出光興産などで組織する企業連合が、2027年の運転開始に向けて小安地域で地熱を開発している。
木地山地熱発電所の建設は10月に着工し、2025年春から土地の整備や掘削工事に取りかかり、2029年11月の運転開始を目指す。
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