県が調査した県内の土地の価格「地価」が公表された。引き続き山形市の周辺で価格の上昇が目立っている。
県は毎年7月1日時点の県内の地価を調査していて、ことしは35市町村の住宅地や商業地など260地点が対象となった。
きょう(17日)公表された結果によると、住宅地は県全体で25年連続の下落となり、平均変動率はマイナス0.2%と、去年と同じで下落率の縮小は見られなかった。
<平均変動率が上昇した9市町>
山形市・米沢市・寒河江市
天童市・山辺町・河北町
高畠町・三川町・庄内町
山形市の上昇率が縮小した一方で、特に上昇が目立ったのが天童市。上昇率の上位5位までを天童市の地点が占めた。これは去年から続く傾向。
(県地価調査代表幹事・月田真吾不動産鑑定士)
「物価の高騰、特に建築費の高騰で、山形市ではなかなかアパート並みの家賃で住宅を買うのが難しくなってきている。周辺の天童市・東根市では土地が1000万円以下で買えるので、アパート並みの家賃で戸建て住宅を買える。まだまだ住宅需要は堅調なことが目立ってきている」
また、住宅地の価格上位地点は去年と同じで、1位が6年連続「山形市小姓町6-48」で1平方メートル当たり8万7200円。
2位は「山形市久保田3-7-32で7万8100円」、3位は「山形市篭田2-4-19で7万3000円」となった。
一方、商業地は、山形市・鶴岡市・寒河江市・天童市・川西町・三川町の6市町を除き下落が続いているが、おおむね下落率は縮小した。
(県地価調査代表幹事・月田真吾不動産鑑定士)
「山形市ではマンション用地の需要はまだまだ堅調で、かなり相場よりも高い値段で取引されている状況。ほかの市では住宅地価格が上がっている。裏の住宅地価格が上がっているので、表の商業地価格にも影響を与えているのが、下落率の縮小の一番の要因」
商業地の価格上位地点も去年と同じで、アズ七日町がある「山形市七日町1-2-39で22万円」は11年連続で1位となっている。
今後の見通しについて月田不動産鑑定士は、「円安や資材の高騰が落ち着き、建築費がこのまま高止まりするとは思えない。住宅需要の回復が見込まれ、地価は横ばいが続くのでは」と分析している。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。