土地取引の目安となる「基準地価」が発表されました。大阪市内の好影響が“あの街”にも広がっています。

 9月17日に発表された基準地価。7月1日時点の土地の価格で土地取引の目安となります。関西の商業地トップは、JR大阪駅北側のグランフロント大阪南館で1平方メートルあたり2390万円。5年連続です。

 関西での上昇率トップは21.6%UPの大阪市福島区福島6丁目。すぐ近くに、9月に先行まちびらきした「グラングリーン大阪」があり、期待度が高まったことが背景にあります。

 この他、インバウンドの回復もあり大阪市全体で実に17年ぶりの高い上昇率になりました。その波及効果は大阪市と隣接する住宅街にも。

 大阪市の東に位置し淀川をはさんですぐの守口市。大阪メトロ谷町線・守口駅前が7.7%と高い上昇率です。守口市民からはこんな声が聞かれました。

 「電車1本で行けるので、いろんなところが。それで便利かなと」
 「どこに行くにも京阪や地下鉄1本で職場にもみなさん行かれるので、働きながら子育てという面でも便利かなというのはあります」

 守口市は大阪市内と比べると割安な上、京阪電車で淀屋橋駅まで12分、大阪メトロで東梅田駅まで17分と交通アクセスが良さが魅力のひとつ。また5歳までの保育の無償化など子育て支援の充実に加え、去年、隣町の門真市に人気の「コストコ」や「ららぽーと」が開業するなど買い物環境が整っていることを理由に挙げる人もいました。

 さらに、大阪市の西隣、JR尼崎駅の周辺は8.8%UP(※1平方メートルあたり80万円)と兵庫県内で4番目に高い上昇率に。JR尼崎駅は新快速電車を使えば大阪駅まで6分と、守口市同様で交通アクセスが良好。また、尼崎と言えば「公害」や「県内で一番ひったくりが多い」と言われたのも今や昔。駅周辺はここ数年、高層マンションが建つなど再開発が進んでいます。

 (尼崎駅周辺に勤務する人)「いいと思います。便利で。学校も多いですし、そんなに治安も悪くないと思うので」
 「若い人が増えています。マンションとか建っているし。昔は本当の下町というか」

 グラングリーン大阪の開業など、進化する大阪。その近郊エリアにも熱い視線が集っています。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。