9月16日の「敬老の日」を前に、総務省が日本の高齢者の姿についてとりまとめました。
報告書によりますと、9月15日現在の推計で日本の65歳以上の人口は、3625万人となり、前年から2万人増えて過去最多です。
日本の総人口が59万人減少する中での増加となり、総人口に占める高齢者割合は29.3%と、こちらも過去最高となりました(※前年の29.1%から0.2ポイント上昇)。
世界の65歳以上人口の割合10.2%と比べて、日本の高齢化率は約3倍で、人口10万人以上の200の国と地域の中では、最も高い結果となっています。
日本 29.3%
イタリア 24.6%
ドイツ 23.2%
韓国 19.3%
アメリカ 17.9%
中国 14.7%
インド 7.1%
日本の65歳以上人口の割合は、4.9%だった1950年から、一貫して上昇が続いています。
国立社会保障・人口問題研究所の推計では、この割合は今後も上昇を続け、第2次ベビーブーム期(1971年~1974年)に生まれた世代が65歳以上となる2040年には34.8%、2045年には36.3%になると見込まれています。
また、働く高齢者に目を向けると、65歳以上の就業率は2023年の統計で25.2%。4人に1人が65歳になっても仕事を続けている計算で、10年前の20.1%から5ポイント以上高くなっています。主要国の中では韓国の37.3%に次ぐ水準です。
アメリカ 18.7%
カナダ 14.4%
イギリス 11.3%
ドイツ 8.9%
イタリア 5.3%
フランス 4.2%
さらに75歳以上で働いている人の割合も11.4%で過去最高となっています。
働く高齢者が増えた結果、65歳以上の就業者数は914万人となり、過去最多を更新しました。増加は20年連続で、全ての就業者に占める65歳以上の割合は、13.5%となっています。日本で働く人の約7人に1人が高齢者ということになります。
産業別にみると「卸売業、小売業」が132万人と最も多く、次いで「医療、福祉」が107万人、「サービス業」が104万人、「農業、林業」が99万人などとなっています。10年前と比べると高齢者の就業者数は、3万人減となった「農業、林業」以外のほとんどの主な産業で増加していて、特に「医療、福祉」は、約2.4倍となりました。
総務省の担当者は「高齢化が進展して、高齢者の活躍の場が増えている」と分析しています。
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