(ブルームバーグ):ドイツのエンジニアリング大手シーメンスは、6000万ドル(約86億円)を投じてニューヨーク州北西部に工場を新設する。労組組合員による生産体制を確立し、北米仕様の高速鉄道車両を製造する。
シーメンスは9日、最高時速322キロメートルを超えるスピードで走行可能な鉄道車両「アメリカン・パイオニア220」を、ニューヨーク州ホースヘッド工場で製造すると発表した。製造開始は2026年を予定。フル稼働後は約300人を雇用するという。
シーメンスは民間企業ブライトラインが進める高速鉄道プロジェクトと契約しており、ラスベガスと南カリフォルニアを2時間で結ぶこのプロジェクト向けの生産からスタートする。
米大陸に新幹線の夢、テキサス高速鉄道の計画復活で現実に一歩近づく
シーメンスの北米モビリティ事業を統括するマーク・ブンチャー最高経営責任者(CEO)は「米国を高速鉄道が走ることはもはや夢ではなく、現実となった」と声明で述べた。
シーメンスは近年、米国での製造拠点を拡大している。昨年にはノースカロライナ州レキシントンに2億2000万ドルをかけて別の鉄道車両工場を着工したほか、テキサス州フォートワースでは電力インフラ関連工場の建設に1億5000万ドルを投じた。
原題:New York to Get Factory to Build 200 Mile-an-Hour Siemens Trains(抜粋)
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