(ブルームバーグ):米金融規制当局が新たにまとめた米大手銀行に対する資本規制強化案は、9%の資本要件引き上げを盛り込んでおり、当初の計画を大幅に下回ることが、事情に詳しい複数の関係者の話で分かった。金融規制当局が先に提示した規則案に広範囲の修正を加えることで合意した。

連邦準備制度理事会(FRB)や連邦預金保険公社(FDIC)、通貨監督庁(OCC)の当初案では、予想外の損失や金融ショックへのクッションとして、バンク・オブ・アメリカ(BofA)やJPモルガン・チェースなど世界の金融システム上重要な銀行8行の資本要件について19%の引き上げを求めるとしていた。

FRBのバー副議長(銀行監督担当)

大手銀行側は昨年公表された当初案に反発し、激しいロビー活動を展開した経緯があり、新たな案はこうした反対を和らげる可能性がある。

FRBでは、パウエル議長がメンバーの広範な支持を集める目標を掲げており、それを果たすことになりそうだ。議長はまた、長期間に及ぶ法廷闘争を避けたい意向を銀行側に示していた。

バーFRB副議長(銀行監督担当)が10日の講演で変更点について事前の説明を行う予定。FRBとFDIC、OCCは19日にも最大450ページに上る強化案の大幅修正を公表する見通しだと、ブルームバーグが先週報じていた。

米当局、銀行の資本規制強化案の大幅修正を今月にも公表へ

原題:Biggest US Banks’ Capital Hike Chopped in Half in Latest Plan(抜粋)

(今後の予定などを追加して更新します)

--取材協力:Katherine Doherty、Sally Bakewell.

もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp

©2024 Bloomberg L.P.

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。