UberJapanやタイムズモビリティ、ロイヤルリムジンの3社は4日、日本版ライドシェアのさらなる拡大に向けた取り組みとして、カーシェア用に配備されている車を一般ドライバーがライドシェアのために利用できる仕組みを試験的に開始した。
実施期間は、2024年の11月末までで、年内の本格運用も目指すという。
ライドシェアは、一般ドライバーがタクシー事業者と契約を結び、自家用車などを使って有料で客を乗せる。
今回の仕組みでは、ロイヤルリムジンとライドシェアドライバーの契約を結んだうえで、タイムズモビリティが提供するカーシェア用の車を使用し、UberJapanが運用する配車アプリで客とやり取りする。
公開されたデモンストレーションでは、ドライバーが、カーシェア用のスペースに駐車された車に乗り込むと、スマホを使って車両の状態や自分の呼気のアルコール濃度などをチェック。
そのうえで、ビデオ通話を通してオペレーターから「きょうは雨が降るようなので、スピードは落としてください。お客様へのシートベルトの着装、それからお忘れ物は絶対させないぞという認識で、安全運行でお願いいたします。いってらっしゃい」と軽いアドバイスを受けたうえで、10分ほどで車を出発させた。
UberJapanの村上浩モビリティ事業部ドライバーオペレーションズ本部長は「ドライバーになりたい方から、車を持っていない、もしくは車が要件を満たしていないとの声を非常にたくさんいただいた」などと述べ、ライドシェアにカーシェアを利用するに至った背景を説明した。
タイムズモビリティ株式会社の三浦淳美経営企画部長は、車を自由に使えないドライバーにとって、「24時間いつでも、さまざまな場所で利用できる環境がよりマッチしている」と強調した一方で、「地方部は、マイカーを持っている方もたくさんいらっしゃると思う」などと、今後の本格運用に伴う全国展開を念頭に、利用者に地域性の違いが存在すると述べた。
ロイヤルリムジン株式会社の堀江一生顧問は、「都心部に住む若い方は車を持つことが非常に困難だという話を聞いている。ワーキングシェアとしての可能性は大いに秘めている」などと、この取り組みが、働き方の多様性促進にもつながると指摘した。
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