(ブルームバーグ):ANAホールディングス傘下の全日本空輸(ANA)は2日、サメ肌の構造を模したフィルム(リブレット加工フィルム)を旅客機と貨物機に導入すると発表した。同技術により運航時の空気抵抗を低減し、燃料消費と二酸化炭素(CO2)排出量を削減する。

ANAの発表によると、ドイツのルフトハンザ・テクニックとBASFが共同開発したリブレット加工フィルムを実装した貨物定期便が同日に就航、来春には国際線で旅客機でも活用を始める予定だ。貨物機と旅客機の両方への導入を決めた航空会社はこれまでなかったとしている。

機体胴体の大部分に微細加工が施された同フィルムを貼付することで一機当たり年間約250トンの燃料消費量と約800トンのCO2排出量を削減することができるという。

航空業界は全世界のエネルギー関連のCO2排出量の約2%を占めており、燃費効率の高い航空機への切り替えや持続可能な航空燃料(SAF)の導入拡大など脱炭素化に向けた動きを加速している。

ANAも航空機の運航におけるCO2排出量について2030年度までに19年度比実質10%以上削減するなどの目標を掲げており、リブレットフィルム実装機の運航を通じて効果を検証した上で、拡大を進めていくとしている。

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