倉敷市の食肉加工卸業者が事業を停止し、事後処理を弁護士に一任したうえで自己破産申請の準備に入ったことが民間の信用調査会社の調べで分かりました。負債額は約8億6000万円とみられています。

帝国データバンク岡山支店によりますと自己破産申請の準備に入ったのは倉敷市児島下の町の食肉加工卸会社「WADAYA」です。

「WADAYA」は1978年設立の食肉の加工卸業者で、牛肉や豚肉を中心に大手食肉商社から仕入れ、自社工場で角切りや細切りなどの加工を行い、大手スーパーや飲食店などに卸売りをしていました。

主な得意先である地元大手の食品スーパーの店舗拡大に伴い、事業を拡大し2023年8月期には年売上高約20億7000万円を計上していました。

しかし、個人消費の低迷が続く中、同業者との価格競争に加え、円安による輸入牛肉の価格高騰で仕入れコストが膨らみ、低収益の状況を余儀なくされていたということです。

また、金融機関からの追加融資で資金繰りをしてきましたが、業況の改善が進まず、8月30日までに事業を停止し、裁判所への自己破産申請の準備に入ったということです。

負債額は約8億6000万円で、岡山県内で2024年に発生した企業の経営破綻では最大規模ということです。

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