(ブルームバーグ):オーストラリアの銀行持ち株会社ANZグループ・ホールディングスは、トレーディングフロアに酩酊(めいてい)状態の従業員がいたとの苦情を受け、飲酒方針を見直す。シェイン・エリオット最高経営責任者(CEO)が明らかにした。同行では社風的な問題について複数の指摘があり、広範にわたる調査が行われてる。
エリオット氏は30日の議会証言で証言。議員からの質問に対し、飲酒方針の見直しを「検討中であり、机上にあるべきだ」と答えた。この議員は徹底したアルコール禁止方針を取る投資銀行もあると話していた。同氏は飲酒方針見直しの検討は「完全に合理的だ」と述べた。まだ最終的な決断は下されていないという。
エリオット氏はANZの評判は落ち込んでいたと指摘。社風的な問題への指摘に加え、トレーディング慣行を巡る調査もあり、リスク管理を向上させるためにさらなる努力が必要だと発言した。
同氏は方針変更に向けた「さまざまな選択肢」をまとめており、その最初の草案について来週に取締役会で協議する予定だ。「その一つがより全般的に飲酒方針を見直すものだ。トレーディングルーム向けだけでなく、広く全般的に適切な方針を確立する」という。
同氏によれば振る舞いを巡り複数の指摘が寄せられた結果、3人が退社した。具体的には、飲み過ぎでトレーディングフロアに戻ってきた従業員に対するスタッフからの苦情が挙げられた。
「このようなことが二度と起こらないよう、大規模な変更が行われる」と、同氏は証言した。
エリオットCEOは、銀行に対する年次審査の一環としてオーストラリアの大手4行の他のCEOと共に議会証言に出席。詐欺行為からバンカーの報酬に至るまで幅広い分野が審査の対象となる。
原題:Trader Drinking Claims Spur Review of Alcohol Policy at ANZ (1)
(抜粋)
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