厳しい残暑が続いているが、一足早く新米の便りが届いた。秋田県大館市で27日、コメの早生(わせ)品種「五百川」の刈り取り作業が始まった。
「五百川」はさっぱりとした食感とほのかな甘みが特徴だ。大館市では2012年から作付けされていて、現在4人の農家が計7ヘクタールの田んぼで栽培している。
「五百川」は暑さに弱いとされていて、2023年はコメが白っぽくなるなどの高温障害が発生した。2024年は平年より気温が高かったものの、暑さに負けず生育は順調だ。
生産者の花田博志さんは「多少暑い夏だったのかなというイメージはあったが、コメにとっては条件の良い年だったのかな。質・量とも申し分ない」と太鼓判を押す。
2023年の記録的猛暑の影響で、全国でコメが手に入りにくい状況が続いている。例年以上に待ち遠しい新米の季節。農家はその気持ちに応えようと急ピッチで刈り取り作業を進めていた。
花田さんは「どこに行ってもコメが買えないという状況は聞いていた。1日も早く稲刈りをして早く食卓に届けたいという思いがあった。もうまもなくJAあきた北の精米センターからスーパーに届く日が来ると思うので、家族そろって笑顔で新米を食べてほしい」と話す。
五百川の収穫はあと1週間ほど続き、9月上旬には県の内外のスーパーで販売される予定。
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