(ブルームバーグ):26日の債券相場は上昇が予想される。前週末にパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が利下げの時が来たと発言し、米国金利が低下した流れを引き継ぐ。一方、日本銀行の植田和男総裁は経済・物価見通し実現の確度が高まれば利上げを継続する姿勢を維持しており、相場の上値を抑える要因になりそうだ。
岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「米国は想定通り9月に利下げを開始するが、利下げ幅やペースは依然未定だ」と指摘。債券相場は米金利低下を受けてしっかりした展開が見込まれるものの、「どんどん買い上がる状況でもない」と述べた。
前週末の植田総裁の国会閉会中審査での発言については「すぐには利上げしないが、経済・物価が見通し通り進んでいけば利上げする姿勢は変わらない」と指摘した。
同氏の新発10年物国債利回りの予想レンジは0.88~0.90%(23日は0.890%で終了)、先物中心限月9月物は144円60銭~144円90銭(同144円64銭)。
先物夜間取引で9月物は23日の日中取引終値比10銭高の144円74銭で終えた。
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