お米の品薄はふるさと納税や老舗弁当店に影響を及ぼしています。しかしここにきて、見通しが明るくなる話も入ってきました。
■老舗弁当店 米の代打にトースト
佐賀にある老舗「中央軒」 この記事の写真は18枚甘辛く煮た鶏肉や、錦糸卵に刻み海苔。色とりどりの具材が乗っているのは、 「ご飯」ではなく、「トースト」です。
名物「かしわめし」創業100年以上の佐賀の老舗弁当店。「かしわめし」が名物ですが、8月から、「かしわトースト」の 販売を始めました。その狙いは…
8月から「かしわトースト」販売 中央軒 児玉隆二社長「お米がなくなったら、『かしわめし』が作れなくなるなと。(コメが)なくなったときどうしようかなとふと考えて、そのとき出てきたのが『パン』だった」
販売してみたところ、客にも好評で、1日数十枚売れているということです。
お弁当も、使うコメの産地は変わったものの、通常通り販売を続けています。
「こういうときしか考えつかなかったと思う」
依然として続くコメの品薄状態。
2023年、猛暑や渇水の影響でコメの品質が悪化したこと、訪日外国人の増加で、外食産業のコメの需要が増えたことなどが要因です。
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■スーパーは購入制限&価格上昇■スーパーは購入制限&価格上昇
東京・足立区のスーパー。 8月初めに取材したとき、売り場のコメは普段に比べ少なくなっていました。
8月初めの店内23日、再び訪ねてみると…
「1家族1点限り」の制限も リポーター「売り場に並んでいるお米は少ない状態が続いているということです」
状況はほとんど変わっていません。むしろ、価格は上がっています。
売り場の担当者は スーパーさんよう 阿部芳邦取締役「(1年前に比べ)3割〜4割くらいは上がっている」
先日、担当者はこう話していましたが、ここ数日でさらに上昇。
現在、店頭に並ぶコメの価格は、平均で5割近く値上がりしているそうです。
「1軒目じゃ買えなくてきょう(23日)もう4軒目なんですけど、ヘトヘトです」 買い物客
「高いです。500〜600円上がっているかな、前から比べると」
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■ふるさと納税の返礼品 発送遅れ■ふるさと納税の返礼品 発送遅れ
影響は、こんなところにも。
コシヒカリ発祥の地・福井コシヒカリ発祥の地、福井県。
発送に遅れ東部に位置する大野市では、ふるさと納税の返礼品としてコメが人気ですが、およそ100人分のコメが不足し、発送が遅れている状況だといいます。
市の担当者は 大野市産業政策課 米村冬美さん「(寄付者から)『ふるさと納税で届くと思っていたのに、遅れてしまったので食べるお米が無くて困っている』とお叱りの声を受けて非常に申し訳ない」 新米への寄付は殺到
一方で、新米の先行予約には寄付が殺到。2023年のおよそ4倍、4000万円もの額が集まっているそうです。
コメの品薄状態はいつまで続くのでしょうか?
JAなどは、新米の出荷が本格化する9月中旬から解消に向かうとの見方を示しています。
JAなどはまた価格についても、専門家は 「10月中旬には落ち着いてくるのではないか」と見ています。
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■稲刈り開始 生育状況&品質は?■稲刈り開始 生育状況&品質は?
福島県内で始まったのは、待望の稲刈りです。
収穫が始まった「五百川」ここで収穫されるのは、通常のコシヒカリよりも 1カ月ほど成長が早い「五百川」という品種。
2023年は、高温障害が発生し出来が悪かったといいますが…
コメ農家 渡邊さん コメ農家 渡邊年雄さん「(今年は)かなりおいしいお米に仕上がっていると思います」
2024年は、夜に気温が下がる日が多く、出来が良いということです。
コメ農家 渡邊さん コメ農家 渡邊年雄さん「食べた感じはすごく甘みがあって、ソフトで飽きの来ないお米。都内のスーパーにも出回るので、必要な分を必要なだけ買っていただければ。(コメの“品薄”は)9月半ば、10月くらいで改善してくると思います」
専門家によると、米どころ・新潟県のコシヒカリも順調に育っているということです。
新潟県産コシヒカリはこの記事の写真を見る(18枚)
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