(ブルームバーグ):シンガポールの政府系ファンド(SWF)GICが所有する大型オフィスビル「汐留シティセンター(東京都港区)」の買い手として、米投資ファンドのKKRとヒューリックの連合が応札したことが分かった。約3000億円の価格を提示した。

事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。KKR傘下のKJRマネジメント(同千代田区)とヒューリックが入札に参加した。関係者の1人によれば、応札したのは同連合のみ。交渉は継続中で、売却先として決定に至るかどうかは不明という。

GICは当初、2023年中に入札を開始し、24年3月までの売却完了を目指していた。しかし、主要テナントが入れ替わったことなどから、売却手続きが長引いていた、と関係者の1人は語った。

売却が実現すれば、取引額は21年に電通グループが本社ビルを売却した際の約3000億円に並ぶ規模となり、国内の民間同士の不動産取引としては過去最大級になる可能性がある。

KKRとGICの広報担当者はそれぞれコメントを控えるとしている。ヒューリックの広報担当者にコメントを求めたが、回答は得られていない。

汐留シティセンターはJRや地下鉄新橋駅近くにあるオフィスビルで、三井不動産とGICが開発し03年に完成した。地上43階地下4階で高さ215メートル。ANAホールディングスなどが入居している。

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