(ブルームバーグ):22日の債券相場は下落に転じている。前日の米国金利の低下を背景に買いが先行したものの、23日に日本銀行の植田和男総裁の国会閉会中審査を控えており、タカ派的な発言を警戒して売りが優勢になっている。流動性供給入札の対象が割高感の強い年限で、結果を見極める姿勢もある。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の大塚崇広シニア債券ストラテジストは「日銀の追加利上げの織り込みが十分なのか不安もある中で、植田総裁の閉会中審査での発言を控えており、高値警戒感が出てきているのではないか」と指摘。流動性供給入札を無難に通過しても「相場の上値は抑制される」と述べた。
三菱UFJアセットマネジメントの小口正之エグゼクティブ・ファンドマネジャーは、金融市場が落ち着きを取り戻してくるにつれて日銀の金融政策が意識されてくると指摘。植田総裁の閉会中審査では「足元の円高が物価に与える影響や、市場変動の影響についての見解が注目される」と述べた。
流動性供給入札
- 対象は残存期間5年超15.5年以下
- 発行予定額は6500億円程度
- 三菱UFJモルガンの大塚氏
- 先物セクター(残存7年)を中心に利回り曲線上で割高化しており、弱めの結果になる可能性もある
- 備考:流動性供給の過去の入札結果(表)
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