(ブルームバーグ):20日の債券相場は下落が予想される。この日の20年国債入札に向けた水準調整の売りが先行しそうだ。日本銀行の植田和男総裁が週末に行われる衆参両院での閉会中審査で、タカ派的な発言をすることも警戒される。一方、入札を順調に通過すれば相場は反発に転じる可能性もある。
東海東京証券の佐野一彦チーフ債券ストラテジストは、20年債入札について「絶対金利水準も相対価値も中途半端で、需要が集まるかどうかは午前の調整次第」と指摘。入札結果が良ければ相場は上昇転換するとみる。前日は日銀の利上げ警戒で円高・株安・金利上昇となったとし、「依然として利上げの織り込みは不十分で、中短期金利は上昇余地がある」との見方を示す。
同氏の新発10年物国債利回りの予想レンジは0.88~0.90%(19日は0.885%で終了)、先物中心限月9月物は144円55銭~144円77銭(同144円72銭)。
先物夜間取引で9月物は19日の日中取引終値比5銭安の144円67銭で終えた。
20年国債入札
- 発行予定額は1兆円程度、189回債のリオープン発行になる見通し
- 大和証券の小野木啓子シニアJGBストラテジスト
- 無難あるいは順調な入札になると予想。1.7%台で必要分をしっかり落札できるよう応札スタンスを考えたい
- 一方、日銀の姿勢は状況が変化すれば年内でさえ追加利上げを否定するものではなく、下値リスクも意識して臨む必要はありそうだ
- 備考:20年利付国債の過去の入札結果(表)
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