(ブルームバーグ):多角的な金融サービスを提供するB.ライリー・ファイナンシャルの共同創業者、ブライアント・ライリー氏は同社の全株式取得を申し出た。米当局の調査が拡大し株価が急落した同社では、ライリー氏がすでに最大株主となっている。

規制当局への提出文書によれば、ライリー氏は1株7ドルでの取得を提案。15日の終値5.04ドルに対し40%近いプレミアムに相当する。B.ライリーの株価は1年前には50ドル近くで取引されていた。16日の市場ではニューヨーク時間午前9時56分現在で前日比27%高の6.39ドル。株式時価総額は約1億9300万ドル(約290億円)となっている。

ロサンゼルスに本社を置く同社は数日前、配当を停止し、自社としては過去最大の四半期損失を発表した。米証券取引委員会(SEC)による調査が入っていることも確認した。株価は今週、急落が続いていた。

ライリー氏は取締役会に宛てた書簡で株式取得の条件を説明。独立取締役会および未保有の過半数株を代表する株主から承認を得られなければ、取得の手続きは進めないとした。

この取引は負債で賄われ、場合によっては「長い信頼関係を築いている第三者」の割当増資も選択肢にあるとライリー氏は述べた。

ライリー氏は株式取得の可否に個人的な利害がある。同氏は普通株の約24%を保有しており、その多くをローンの担保としている。届け出文書によると、同氏は2019年にアクソス・バンクから融資を受け、その担保に438万9553株を差し出した。この種のローンでは株価急落が担保請求の引き金になり、借り手は持ち株を大幅なディスカウントで売却せざるを得なくなる可能性がある。

原題:B. Riley Founder Offers to Buy Rest of Embattled Company (2)(抜粋)

(ライリー氏の提案とその背景について情報を加えます)

もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp

©2024 Bloomberg L.P.

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。