(ブルームバーグ):8月の米ミシガン大学消費者マインド指数(速報値)はインフレが落ち着く中、家計への楽観的な見通しから5カ月ぶりに上昇した。
再選を目指さないとのバイデン米大統領の決定もセンチメント改善に寄与した。ハリス副大統領が民主党の大統領候補として名乗りを上げたことで、民主党支持者の信頼感が回復した。
ミシガン大の消費者調査ディレクター、ジョアン・シュー氏は発表文で「消費者は最大の関心事であるインフレが引き続き安定化するとみているが、大統領選への注目が高まるにつれ、消費者の期待は変化する可能性がある」と指摘した。
今回の調査では、ハリス氏がより良い経済政策を実施すると考える消費者が増えた。バイデン氏の決断以前は、共和党のドナルド・トランプ候補がこの問題でバイデン氏を大きく引き離していた。
消費者心理は今回の調査で上向いたとはいえ、生活費の上昇や雇用の冷え込み、借り入れコストの高止まりにより、依然として抑制されている。家計の需要はなお底堅いものの、消費者はクレジットカードの利用や貯蓄への依存で支出を支える傾向を強めている。
耐久消費財の購入計画については、2022年12月以来の水準に落ち込んだ。
それでも労働市場への期待は安定している。向こう1年間の失業率上昇を予想する回答は35%にとどまった。今後1年間に金利が低下すると予想した消費者の割合は大幅に拡大した。
期待指数は72.1と、4カ月ぶり高水準。現況指数は5カ月連続で低下した。
統計の詳細は表をご覧ください。
原題:US Consumer Sentiment Increases for First Time in Five Months(抜粋)
(統計の詳細を加え、更新します)
--取材協力:Chris Middleton.
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