(ブルームバーグ):今週発表の英消費者物価指数(CPI)は、今年初となる伸び加速が見込まれている。イングランド銀行(英中央銀行)は来月追加利下げに踏み切れるかどうか、当局者を悩ませる内容になる可能性が高い。

ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査によれば、7月のインフレ率は2.3%と、5月と6月の2%から上昇が予想されている。週内に発表されるその他の統計は労働市場の軟化を示唆するとみられている。

英中銀が今月決定した利下げでは、金融政策委員会(MPC)メンバー9人のうち5人が利下げを支持、4人が据え置きを主張。新たな指標からは英中銀当局者による均衡を図った行動の難しさが浮き彫りになりそうだ。

MPCメンバーの中でもタカ派寄りのマン委員は、総合インフレ率が目標の2%へ低下したことに「惑わされないように」と警戒感を示し、労働市場に残る圧力を指摘した。

マン氏は英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)のポッドキャストのインタビューで、「求人は多く、人材を雇いたいという望みは強いが、労働者がいないようだ。当然のことながら、これが賃金設定プロセスの一部になっている」と指摘した。

同氏はまた賃金と物価の「上振れ」が解消されるまでには「長い時間を要するだろう」と述べた。

原題:BOE to Get More Cause for Caution With Inflation to Pick Up (1)

(抜粋)

--取材協力:Irina Anghel市倉はるみGreg Ritchie.

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