(ブルームバーグ):楽天グループは8日、通信子会社である楽天モバイルが、 マッコーリー・アセット・マネジメント率いる投資家コンソーシアムから1500億-3000億円規模の資金調達を実施すると発表した。
資料によれば、楽天モバイルが保有する通信設備などの一部を売却した後にリース契約を結ぶ「セール・アンド・リースバック」形態で資金を調達する。アレンジャーはSMBC日興証券。リース期間は10年。調達した資金は、運転資金と設備投資資金に充当する。
楽天Gの三木谷浩史社長は発表文で、本案件を通じ「財務的にもさらに盤石な体制を築くことが可能」とし、楽天モバイルの収益性は改善してきているが、「この勢いをさらに加速させながら、早期の黒字化」を目指すとした。
同社は2025年にかけて約5000億円の社債償還を控えている。9日発表する2024年4-6月(第2四半期)業績は、モバイル事業の不振で16四半期連続の純損失となるも赤字幅は縮小したもよう。
ブルームバーグ・インテリジェンスのクレジットアナリスト、シャロン・チェン氏はメモで、本案件は現在交渉中の金融事業の再編による収益化まで「時間を稼ぐことができる」と指摘。調達資金がレンジの高い方に向かえば25年末までの社債償還と設備投資をカバーできるが、1500億円しか調達できなければさらに資金が必要となる可能性があるとの見方を示した。
(最終段落にアナリストコメントを追加しました)
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