先週末に大幅下落した日経平均株価ですが、きょうも大きく値を下げました。新NISAなど、私たちの生活への影響はどうなるのでしょうか。
■日経平均株価“大暴落”「新NISA」は大丈夫?
山内あゆキャスター:
大幅下落する日経平均株価、今日も記録的な下げ幅になりました。
2024年1月に新NISAが始まりました。そこから順調に株価は上がっていって4万円台をキープ。
そして、7月11日には史上最高値となる4万2224円になります。
ただ、そこからぐっと下がりまして、先週末も記録的な下げ幅。
そして8月5日は過去最大の下げ幅となり、終値は3万1458円となりました。
では一体なぜ株価は下がったのか、そして私たちの生活へ影響がどんなところに出てくるのかを見ていきます。
まずはこの株価暴落のポイントです。
▼ポイント① アメリカの景気後退への懸念
経営コンサルタント 坂口孝則氏
「米国の失業率を示す、経済指標が発表され、アメリカの景気が後退しているという懸念が広がった」
→失業率4.3%(雇用統計より)“景気後退のシグナル”か
▼ポイント② 日銀の“利上げ”
経営コンサルタント 坂口孝則氏
「日銀が利上げを発表したことで、円高が急速に進み、株価急落の大きな要因となった」
→円高が進み・・・輸出関連株など大幅に下がる
円高が進みますと、輸出関連株などが大幅に下がる。これが全体として株価を引き下げていったということです。
皆さんはどう見ていますか?
ホラン千秋キャスター:
日本の株だけやっている方は、もう日本の企業のことだけで「世界のことは別に見なくてもいいや」と思ってしまいがち。ですが株は本当に色々なところと連動している。特に新NISAから始めた方は、きっと驚かれた方多いですよね。
ハロルド・ジョージ・メイさん:
それにしても少しオーバーリアクション。ここ1年の上がった分が2日ぐらいでも全部消えたことは、世界的にみても、なかなか誰も想定していなかった。今後また少し上がっていくと考えますけどね。
■「気になって、仕事に身が入らない」一喜一憂は厳禁!株価暴落、どう見れば?
山内キャスター:
そしてこれまであまり投資に馴染みのなかった人も始めた新NISA。
株価暴落 SNSの声
「投資やらなければ良かった、NISA解約します」
「新NISA初心者なので、動揺してます」
「気になって、仕事に身が入らない」
これに対して坂口さん「一喜一憂は厳禁」だと話しています。
経営コンサルタント 坂口孝則氏
「そもそもNISAは“長期型投資”。過去長期的に見ても市場は右肩上がり。個人の判断にはなるが売却を急がず長い目で見守る方がいい」
そしてもう一つ、今度は円高で実は「物価が下がるかもしれない」という観測があるんです。
これはどういうことかといいますと、日本は食料自給率38%と輸入に頼っています。
(農林水産省 2022年度)
▼円安
輸入コストなど↑…物価高
▲円高
輸入コストなど↓…物価落ち着く
経営コンサルタント 坂口孝則氏
「このまま円高が続けば、円安を起因とした物価上昇が軽減される可能性」
井上貴博キャスター:
株価も2024年に入ってむしろ上がり過ぎてバブルになっていたと言われている。このくらい下がることもありうる。長い目で見るべき。
一つ言えるのが、極端すぎる。株価もそうですし、円相場もこれだけ極端になると、企業もどこを水準にして考えていけばいいのか難しい。企業も対応しずらいだろうと感じます。
ハロルド・ジョージ・メイさん:
特に日本企業はどんどん株価に対する意識も高まっている。色々な測り方があるにしても。そろそろ株価の価値を上げないといけない。今まであんまり考えてこなかった。これだけ乱高下すると、なかなか長期の計画が立てられない。
ホランキャスター:
特に中東情勢もありますし、アメリカ大統領選挙もありますし、読めないイベントがたくさんある。
ハロルド・ジョージ・メイさん:
株は長期戦ですね。
==========
<プロフィール>
ハロルド・ジョージ・メイさん
プロ経営者 1963年オランダ生まれ
現パナソニック、アース製薬の社外取締役など
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。