今年初となるスク(アイゴの稚魚)の競りが3日、沖縄県糸満市にあるイマイユ市場であった。スクは旧暦6、7、8月の1日に沖縄本島近海に押し寄せ、漁師らの間で「海のボーナス」とも呼ばれる。この日は南城市の知念漁港から揚がった約200キロが並び、1キロ当たり5千円超の値が付いた。

 旧暦の1日付近になると、各地域で数隻の漁船が早朝から夕方まで出漁し、スクを待つ。1カ月前の旧暦6月には水揚げがなく、旧暦7月1日に合わせて群れが現れた。スクはここ数年、原因不明の不漁が続いているという。落札したマルカ水産の上原恒安代表は「量が少なかったため高く価値が付いた」。

 県漁連市場課の上地栄樹さんは「色がきれいで大きさもいい。良い値が付き、まさに海のボーナス」と話す。2023年のセリでは、約835キロのスクが並んだ日もあったといい「ここ数日、各地でスクが揚がるだろう」と期待を膨らませた。

(政経部・金城紅映)

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