国立大学の授業料値上げが相次ぐ中、福井大学の上田孝典学長は25日、「現段階では検討していない」と述べ、当面は値上げしない考えを明らかにしました。
        
現在、国立大学の授業料は年間で約54万円で、2005年以降、約20年据え置かれています。
 
一方で7月に、全国の86の国立大学からなる国立大学協会は、物価高騰や円安の影響で財務状況が悪化していると公表し、現状への理解や国からの運営費交付金の増額などを求めていました。
 
こうした中、福井大学の上田孝典学長と県経営者協会の光野稔会長が面談しました。上田学長は、福井大学の就職率の高さや、産官学が連携した地域貢献の取り組みを報告した上で、授業料について「現段階では値上げは検討していない。できる限り大学の中で資金獲得を頑張っていきたい」とし、当面は据え置く考えを示しました。
  
ただ、国立大学の中でも、東京工業大学や千葉大学などはすでに引き上げを行っていて、東京大学も検討を進めています。
  
上田学長は「規模の大きな大学が授業料の値上げに踏み込めば全体的な流れになる」とも述べ、福井大学が将来引き上げるかどうかについて含みを残しました。    

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