夏の風物詩「花火」。今年もこの時期がやってきました。しかし、各地の花火大会の主催者を悩ませているのが物価高や人件費の高騰。中には中止や縮小に迫られている花火大会も出てきています。
大阪市では7月18日、市立の小・中学校のうち316校で1学期の終業式が行われました。8月下旬まで約1か月間の夏休みです。
(小学5年生)「須磨のシーワールドという水族館に行くのが楽しみ」
(小学5年生)「フィリピンに行きます。円安で大変なんですけど、12歳になったら飛行機代が高くなるのでいまのうちに行っておこうって」
夏休み、子どもたちの楽しみのひとつである花火大会。夜空を彩る大輪の花火は子どもでなくてもわくわくします。そんな花火大会ですが、今年は各地で開催日数の短縮や中止が相次いでいます。
(鳴門商工会議所 安宅健一郎事務局長 今年2月)「これ以上迷惑をかけ続けた状況でのイベントの開催でいいのかなと」
徳島県下・最大規模の花火大会「鳴門市納涼花火大会」。打ち上げ会場の近くに市街地があり花火の燃えカスが飛散。改善を求める声が年々大きくなり中止を決定しました。さらには、人件費の高騰や物価高といった値上げの波が花火大会を直撃。花火自体の価格も高騰しているのです。
大正5年創業の徳島県にある花火製造会社によりますと…
(市山煙火商会 市山賢光さん)「これだけ影響を受けたことは初めてです。もうすべてです。原材料すべて値上がりしています」
火薬の原材料は海外からの輸入が多く、原材料の高騰に加えて円安の影響をもろに受けているといいます。
(市山煙火商会 市山賢光さん)「(Qどれぐらいの割合で高騰?)3割から4割程度。もうどうしようもない。打つ手が値上げをすることぐらいしかないですね」
人件費や物価高の高騰を受けて花火大会を中止する自治体がある一方で、継続するために新たな取り組みを始めた自治体もあります。
今年44回目を迎える兵庫県伊丹市の「いたみ花火大会」。これまで無料で開催していましたが今年から有料観覧席の設置を決めました。
(伊丹市・都市活力部 清水知大さん)「机席で1席7500円。シート席は1シートで3万円で募集させていただきました」
約390人分の有料観覧席は7月1日の販売開始直後に売り切れたといいます。
(伊丹市・都市活力部 清水知大さん)「有料観覧席の売り上げはざっと200万円強ぐらいになりますので、全体でいうと1割にも満たない金額にはなるんですけど、それでも昨年なかった分の収入にはなりますので、かなり大きな財源にはなっている。安定的に市民の皆さまにお楽しみいただく花火大会を継続していくために、新たな収入というのは引き続き模索していかないといけないかなと思っています」
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