今、旬を迎えているモモに外国人観光客が殺到しているといいます。人気の理由は日本だけの「作り方」にあるようなんです。

■世界一?日本の桃に外国人殺到

 じゅわっと光り輝くモモ。ナイフをおろして出会ったのは、意外なこの洋菓子。ミルフィーユの上に、ドドーンとまるごとモモを乗せちゃいました。

埼玉から来た人
「(Q.お目当ては?)これです。ミルフィーユの上に乗っている桃が食べたくて。桃が甘すぎなくてさっぱり。クリームと合っておいしい。どんどんいけちゃう」

 東京・新宿区にあるカフェでは今、旬のモモをふんだんに使ったスイーツが人気です。

リスカフェ 前田峻行代表
「桃が1年で一番売れていて、予約分はすぐに完売する。時期的においしい桃を食べてもらうのが一番うれしい」

 今年のモモは、ひと味違うといいます。

前田峻行代表
「例年より甘みもあるし、独特の香りと酸味もある。今が一番おいしい」

 たわわに実ったモモを求め、取材班が名産地・山梨に向かうと…。

香港から来た人
「あの桃がすごく赤い!」
「とってとって!」
「うちは家族10人で桃狩りに来た」

 1500円から楽しめる個数制限のない「桃狩り」に外国人観光客が殺到です。

香港から来た人
「おいしい」
「見て、もう汁がたれています。新鮮で甘い。本当にとても甘い」

台湾から来た人
「台湾の桃は割と小さい。こんなに大きくない」
「台湾は小粒。日本のはとても大きい」
「こんなに大きいのは台湾なら絶対安くない」

 農園を訪れる外国人は驚きの数です。

中込農園 中込一正代表
「この6カ月(6月初旬〜11月下旬)でトータルで数万人来るが、外国人は1割、数千人」

■桃に殺到なぜ 日本だけの“味”?

 なぜ、外国人観光客は日本の果樹園を目指すのでしょうか。

中込一正代表
「輸入されたものを食べるだけでなく、(桃が)木になっているところを見たいというニーズがある」

 国外産とは値段も質も異なるといいます。

中込一正代表
「全然違う。(国外産は)小さくておいしくない。(日本産以外の桃は)日本円で1個100円くらい」

 こう自信を持って言えるのには、理由が…。

中込一正代表
「日本では(つぼみや実などを間引いて)わずか1〜2%を果物にしているから立派なものができる」

 徹底的な“間引き”で果実を大きく。人の手による受粉や袋を実に被せるのも「日本だけ」だそう。

中込一正代表
「果樹農家がやっている作業は世界全体で見ても日本人しかやっていない。一言でいうと高品質なものを作るため」

 また、都市部で生活する外国人には自然の中で果物を狩る体験そのものにニーズがあるそうです。

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