福島県内で生産されるモモの約半分を占める主力品種「あかつき」。福島県が誇るモモの代表格の収穫が、県内で例年より早く始まった。その旬のモモを、おいしいうちに届ける実証実験も始まった。
<高い糖度が特徴>
福島県国見町のNakanofarmでは、7月16日から今シーズンはじめてとなる「あかつき」の収穫が始まった。Nakanofarm仲野周久さは「どんどん収獲の時期が早くなっている印象がある。今までで収獲した中でも、今年は一番早いかな」と話すように、5月から6月にかけて気温が高かった影響で、2024年は例年よりも10日ほど早いという。
今年の「あかつき」は色づきも良く、雨が少なかったことから甘みもしっかり乗っているそう。
JAによると、2024年の福島県産「あかつき」は、出荷のピークが来週ごろで市場に出回るのは7月いっぱいになりそうとのこと。
<新幹線で東京へお届け>
福島が誇るモモを、県外にもお届けしたい!と、7月16日からJRや日本郵政グループなどが協力して「新幹線で関東圏にモモを運ぶ」実証実験がスタートした。
午後4時すぎにJR福島駅から「やまびこ」に乗って、東京駅に向かった第一便。東京駅に到着したあと、それぞれの申し込み先へと配達される。
輸送手段の一部を新幹線にすることによって、「2024年問題」によるドライバー不足の問題を軽減。さらに、輸送にかかるCO2を減らしつつ、福島のモモの販路を拡大していこうという取り組みだ。
福島東郵便局の集配営業部・平原功樹部長は「発送したモモは、今日の朝採れたものです。そういったものを少しでも早く首都圏の皆様へお届けして、新鮮な福島のモモを食べていただきたい」と話した。
<2024年は旬が早まる>
JA全農福島によると、福島県のモモのシーズンは「あかつき」の出荷は7月いっぱい。その後は、「まどか」が7月下旬から、「川中島白桃」が8月中旬から。収穫時期は早まっているが、収量は例年通りとのこと。
他にも、ナシが8月中旬、ブドウは9月上旬などとなっていて、モモも含めたほとんどの果物が、気温の高さの影響もあり例年より早く旬を迎えそうだという。
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