消費者が商品で最も重視するのが、「安全性」や「機能」ではなく、圧倒的に「安さ」であることがきょう発表の調査でわかりました。長引く物価高によるこの傾向、夏の旅にも影響を与えているようです。

都内観光の定番、東京タワー!雨模様でも大勢の外国人観光客が。

オーストラリアからの観光人客
「今の日本は物価が低くて、為替レートもいいです。タクシー料金も安いし、食べ物も安いです」
「靴を2足買いましたが、オーストラリアの半額でした」
「日本のビールはとても安いです」

外国人が円安をフル活用し、“割安な日本”を楽しむ一方…

都内をめぐるバスツアーに参加していた日本人からはこんな嘆きの声が。

大阪からの観光客
「国内(旅行)でいっぱいいっぱい。海外なんてちょっともう…」
広島からの観光客
「物価も高いし、全部が上がった気がします。ちょっと我慢しようかなとか、安いものに手が行きます」

日銀がさきほど発表した「生活意識の調査」では、今後1年間、商品やサービスを選ぶ際に最も重視すること、としておよそ6割の人が選んだのが、「価格が安い」こと。

この傾向はこれから本格化する夏の「旅行」の計画にも如実にあらわれています。

関東から大阪へ旅行する客
「向こうでの滞在費も結構高くなってしまうし、飛行機代も結構高くなってる気がします」

予算を抑えるには、なんといっても近場。こちらの親子、娘の初めての海外旅行先に選んだのは、台湾。

台湾に旅行
「本当はヨーロッパに行きたかったんですけど今円安」
「(台湾なら)ある程度(費用を)抑えられるのではないかと」

JTB 矢嶋美友紀さん
「(円安や物価高の影響に伴い)短い日数でもご旅行いただける方面が人気。ピーク時期をずらしたり、平日のご旅行に行っていただく工夫をされているお客様もいらっしゃいます」

物価高でも、「安・近・短」で夏の旅を楽しもうとする消費者ですが、実は先ほどの日銀の調査では、9割近くの人が1年後の物価は「上がる」と回答しています。これは16年ぶりの高い水準で、財布の紐を緩められない日々がしばらく続きそうです。

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