「映え」を意識する若者たちが、懐かしの「あるもの」に熱い視線を注いでいます。きょう、実に21年ぶりに新商品が発売された、その「あるもの」とは。
「(Q.写真撮るときは何で撮る?)スマホ」
「(Q.これ見たことあります?)全くないです…。カメラの何か…」
昭和の時代、人々の思い出を記録していた「フィルムカメラ」。その立場は平成以降、徐々にデジカメやスマホに奪われ、2000年ごろをピークに出荷台数は急降下。最近、すっかり見なくなったのですが、実はいま見直しの動きがあるというのです。
カメラ店をのぞくと、そこには若者の姿が。
客
「フィルムはなんか温かいけど、ノスタルジックな印象を持ってた。ちょっと撮ってみたい」
フィルムならではの画質が逆に新鮮だというのです。
新宿 北村写真機店 谷川健太さん
「色味の深さというか、そういったところの色合いが若い方に受けているのかなと。2~3年前ぐらいから、若い方がフィルムカメラを手に取り始めた印象」
令和の時代に訪れた、まさかのフィルムカメラブーム!チャンスととらえたメーカーは。
リコーイメージングPENTAX事業部 飯川誠さん
「21年ぶりに新しいフィルムカメラを発売しました」
フィルムの巻き上げもあえて手動にするなど、いじる楽しさをウリとして開発したといいます。フィルムカメラ未経験の新人記者がさわってみると…
記者
「フィルムを入れたいと思うのですが、どこからいくんですかね」
リコーイメージング担当者
「キャップがついているので、つけておきます。引き上げると蓋が開きます」
記者
「おぉ、開きました」
やっとのことでフィルムを装填し、いざ撮影!
撮影終了…ですが、これだけでは見られないのがフィルム。1時間かけて「現像」すると…
記者
「撮るときに手間がかかってる分、現像したものが出来上がると、すごい達成感がある感じがして嬉しいですね」
この新機種、先月、予約受け付けを始めたところ、想定の数倍の予約が入り、受注を一時停止するほど。
リコーイメージングPENTAX事業部 飯川誠さん
「音とか感触みたいなものも、楽しんでいただきたい」
“あえてひと手間”が魅力となり、新たな消費を呼び起こしています。
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