県内は、きょう(10日)も雷を伴った激しい雨が降り大雨となっているところがあり、現在、最上に大雨警報が出されている。また、きのう(9日)までの雨で、最上町では農地の冠水被害が確認され、農家からは今後への心配の声が聞かれた。

前線や低気圧の影響で、県内はきょうも雷を伴った激しい雨が降り大雨となっているところがあり、現在、最上に大雨警報、北村山・西村山・庄内・西置賜に大雨注意報、全域に雷注意報が出ている。

<7月6日の降り始めから10日午後3時までの雨の量>
最上町向町 282ミリ
真室川町差首鍋 255ミリ
西川町大井沢 222ミリ
鶴岡市荒沢 199.5ミリ

連日の大雨で、降り始めからの雨の量が観測史上最も多くなった最上町。
立小路地区では、きのう裏山の沢水があふれて集落に押し寄せた。

(立小路地区の農家・奥山勝明さん)
「冠水した。ここ全部。川のようにここまで一帯が全部。経験がない。あんな雨は」

田んぼや、特産のアスパラガスの畑が次々に冠水し、農作業用の道路や田んぼの斜面が無残にえぐり取られ、被害は立小路地区だけで約15ヘクタールに上っている。

(立小路地区の農家・奥山勝明さん)
「流木やいろんなゴミが流れて来た。早めに水が引いたから品質は大丈夫だと思うが、問題は田んぼに細かい粒子の砂が入ってしまったこと。もしくはゴミが残って稲刈りのときに機械の邪魔にならないと良いが」

立小路地区ではきょう住民が総出で流木や土砂の撤去を行った。
あす(11日)にかけて再び大雨となる恐れがあるため、住民たちは作業の手を早め次への備えも入念に行っていた。

一方、きのうまでの大雨で、最上町の赤倉温泉近くのJR陸羽東線では線路の斜面の土砂が流出し、きょうも復旧作業が行われた。
この影響で、陸羽東線はきょうすべての区間で終日運休となったが、あすは上下とも午後4時台の列車から運転再開を予定している。
また、羽越本線はあすの運行について、昼ごろまで折り返し運転や運休・区間運休を計画している。

気象台によると、雨のピークはきょうの夜遅くからあすの未明とみられていて、あす午後6時までに予想される24時間降水量は、多いところで庄内・最上で150ミリ、村山・置賜で130ミリとなっている。

県内では、これまでに降った雨で、地盤の緩んでいるところや増水している河川があるため、少しの雨でも土砂災害などの危険度が高まるおそれがある。
気象台は、あす昼前にかけて、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水・氾濫に厳重に警戒するよう呼びかけている。

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