札幌市大通エリアがまた変わります。札幌三越と丸井今井札幌本店の建て替えや、再開発が検討されていることがわかりました。どのように生まれ変わるのでしょうか。
建て替えが検討されているのは、大通エリアを代表する2つの老舗百貨店、札幌三越本館と丸井今井札幌本店(大通館・一条館・西館)です。
単なる建て替えではなく、ホテルやレストランが入る複合施設の建設も含めた周辺の再開発も検討されています。
両百貨店を運営する「三越伊勢丹ホールディングス」は2030年ごろから5000億円を投じ、10年から15年かけて全国の百貨店と周辺地域の再開発を進める方針を示していました。
この再開発計画に札幌市民は。
「新しくなるのは楽しみ。子どものものを買えたらうれしい」(30代札幌市民)
「(ほかのエリアは再開発で)いろいろ建て替えている。寂しいので早く建て替わってほしい」(20代札幌市民)
丸井今井の創業は1872年。小間物店からスタートし、百貨店へと成長しました。
一方、江戸時代の呉服店「越後屋」がルーツの三越が札幌店を開店したのは1932年。両店は大通エリアに大きなにぎわいをもたらしてきました。
80年代には、丸井今井札幌本店で100万円の福袋が抽選になるなど話題に。それに対して札幌三越では1億円のじゅうたんや、1億2000万円のプラチナ製茶道具が登場するなど、バブル経済の絶頂を謳歌しました。
しかし…
「当期の損失は52億1500万円…」(丸井今井 当時の社長)
バブル崩壊が影を落とします。
1998年、丸井今井は創業以来初めての赤字に。2003年にはJRタワーが開業し、大通エリアから札幌駅前エリアへと人の流れが変わっていきました。
2009年、丸井今井は民事再生法の適用を申請し、三越伊勢丹ホールディングスの傘下に入りました。そして、今回明らかになった再開発計画。
「子どもと一緒に気軽に行ける場所があればいい」(30代札幌市民)
「若い人や子どもが遊べる施設になればいい」(70代千歳市民)
三越伊勢丹ホールディングスの担当者は「地元と協力して街を盛り上げ、ビジネスにもつなげたい」と話しています。
老舗百貨店の新しい姿はどのようなものになるのでしょうか。
次々と再開発が進む札幌市内。ついに老舗の丸井今井も変貌を遂げようとしています。
全国的に百貨店の閉店が相次ぐ中、再開発を経ても、道民になじみ深い「丸井今井」の名前が残るというのはうれしいことです。
札幌中心部では、駅前からススキノエリアにかけて様々な再開発計画が目白押しですが、今回判明した大通エリアの再開発によりマチがどう変わっていくのか注目です。
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