(ブルームバーグ): オランダの新首相に就任したディック・スホーフ氏が2日、ブルームバーグ・ニュースのインタビューに応じ、安全保障に関わる中国との話し合いには「非常に慎重」でなければならないと述べた。
元情報機関トップのスホーフ氏は、「欧州東部の国境だけでなく、安全保障に関わる中国とのあらゆる話し合いにおいて、非常に注意深くなければならないことはよく承知している」と語った。
スホーフ氏は、極右の自由党(PVV)率いる新連立政権によって任命された。昨年11月の選挙で衝撃的な勝利を収めたPVVのウィルダース党首は、連立協議を前進させるため、首相就任を断念せざるを得なかった。連立4党は代わりに、党派に属さないスホーフ氏を選んだ。オランダで最も長く首相を務めた前任のルッテ氏は、今年後半に北大西洋条約機構(NATO)事務総長に就任する。
オランダは、半導体製造装置メーカーASMLホールディングの製品の中国への輸出を制限しており、中国の半導体の野心に打撃を与えようとする米政府の取り組みにおいて、重要な同盟国だ。米国はさらなる措置を求めているが、ルッテ前政権は、圧力に抵抗してきた。
スホーフ氏は「米国は信頼できるパートナーであり、われわれのパートナーシップは非常に重要だ。われわれはNATOも強く支持している」とし、来週ワシントンで開催されるNATO首脳会議に出席すると述べた。
ウィルダース氏やその周辺はスホーフ新政権に移民の大幅削減を求めており、オランダはここ数十年で最も強硬な右派へ転換しつつある。スホーフ内閣は、移民の流入を制限するための緊急法制を発動し、欧州連合(EU)の移民政策の拒否を目指す。
スホーフ氏はオランダの有権者が、「移民を減らし、住宅を増やすことを望んでいる。非常に重要なテーマだ」と政策の優先事項を説明した。
原題:New Dutch Premier Schoof Calls for Wary Approach to China(抜粋)
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