(ブルームバーグ): 4日の債券相場は上昇が予想されている。米国の経済指標が相次いで景気の減速を示し、年内利下げ観測の高まりから米長期金利が低下した流れを引き継ぐ。30年国債入札を無難に終えるとの見方も相場の支えとなりそうだ。

  三菱UFJアセットマネジメントの小口正之エグゼクティブ・ファンドマネジャーは、上昇して始まった後は高値圏でのもみ合いを予想。30年国債入札については「前回入札の金利水準を上回っており、一定の投資家需要が期待されるほか、利回り曲線上やスワップ対比で買いやすく、無難に終えそうだ」とみている。一方、「国債買い入れ減額を巡る不透明から引き続き上値は抑えられそう」とも話した。

  同氏の新発10年物国債利回りの予想レンジは1.065%~1.09%(3日は1.095%で終了)、先物中心限月9月物は142円55銭~142円80銭(同142円49銭)。

  先物夜間取引で9月物は3日の日中取引終値比20銭高の142円69銭で終えた。

30年債入札

・償還日が30年物82回債より3カ月延びる新発83回債として発行される見通し
・3日の発行日前(WI)取引は2.19%程度。表面利率は前回の1.8%から2.2%に引き上げられる見込み
・発行予定額は9000億円程度

■三菱UFJモルガン・スタンレー証券の大塚崇広シニア債券ストラテジスト
・生命保険の需要は不確実性が高いが、年金基金によるリバランス目的の需要や相対価値で見た割安感を好感した買いで無難から順調となる可能性
・一方、国債買い入れ減額規模への警戒感はくすぶり、入札を波乱なく通過できたとしても上値の重さは拭われないだろう

・30年利付国債の過去の入札結果 (表)

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