(ブルームバーグ): タイのセター首相は、52年間続けられてきた午後のアルコール販売禁止を終了する可能性がある。コスト上昇と個人消費低迷に苦しむ観光業界が販売解禁を要望している。

  タイ政府のウェブサイトに掲載された声明によると、「午後2-5時のアルコール飲料販売を禁止する法律について改正を求めるレストラン経営者の提案をセター首相は前向きに検討する」。

  解禁されれば、気温がカ氏100度(セ氏約38度)近い暑さのタイで、喉が渇いた多くの観光客には救いとなり、バーやホテル、飲食店の経営も手助けすることになる。レストラン・ビジネス・クラブは2日、セター首相に書簡を提出し、午後のアルコール販売解禁など、コスト高と景気停滞に対応するための緊急対策を求めた。

  声明でセター首相は「全体像を見なければならない」とした上で、「コストは上昇しているが、政府は観光産業の振興も図っており、レストラン経営者の収入拡大に寄与するだろう」と表明した。

  最近の世論調査によると、セター首相の政権運営に国民の半分強が不満を抱いており、首相は景気浮揚を求める圧力にさらされている。3%の国内総生産(GDP)成長率を目指すタイは今年、計3670万人の外国人観光客受け入れを目指している。

原題:Thailand Considers Ending Afternoon Alcohol Ban to Woo Tourists(抜粋)

--取材協力:Anuchit Nguyen、Janine Phakdeetham.

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