(ブルームバーグ): 電気自動車(EV)大手の米テスラは4-6月(第2四半期)も販売不振を報告する見通しだ。しかも、その言い訳はなくなりつつある。
アナリスト対象のブルームバーグ調査によると、テスラが2日発表する4-6月期のEV納車台数は43万9302台と、前年同期比5.8%減となる見通し。予想通りなら、2012年以来となる2四半期連続の減少だ。当時はテスラが最初のモデル「ロードスター」を段階的に廃止していた時期に当たる。
テスラは、ベルリン近郊の自社工場付近で放火とみられる火災が発生し生産が停止したことや紅海での攻撃に関連した航路迂回(うかい)など、今年序盤の苦戦につながった複数の問題を解決した。このため比較的単純な問題を除けば販売低迷の言い訳はほとんどない。テスラの古めのラインアップが、競合他社の斬新なEV製品に見劣りしないことが難しくなっている。
RBCキャピタル・マーケッツのグローバル自動車アナリスト、トム・ナラヤン氏は「競争が激化し、現行モデルのラインアップがやや古くなると、成長は厳しくなる」と指摘した。同氏のテスラ投資判断は「買い」相当。
マスク氏は4月、営業要員を含めテスラ社員全体の1割強に相当する大規模な人員削減を発表。これは同社の手元資金温存に寄与したかもしれないが、4-6月期の納車台数にも影響している可能性がある。
原題:Tesla Is Running Out of Excuses for a Prolonged Sales Slump (1)(抜粋)
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