新しい紙幣が3日後に発行されるのを前に準備が大詰めを迎えるなか、新1万円札の顔「渋沢栄一」のゆかりの地は早くもお祝いムードに包まれています。
■“ゆかりの地”はお祝いムード
20年ぶりの新紙幣の発行、その経済効果は1兆6300億円とも言われています。
深谷市出身(30代)
「こういうイベントがそもそもあまりなかったので、活性化されたような感じがしてうれしく思います」
深谷市文化振興課 戸坂文乃主事
「(Q.結構、お客さんも来ていますね?)想像を超える盛況で、とてもうれしく思います」
「(Q.いよいよ7月3日、気持ちは?)待ち遠しいというより、もうすぐかという気持ち」
道の駅には渋沢グッズがなんと136種類もそろっています。まさに1万円札の渋沢フィーバーです。
■新紙幣発行間近 準備大詰めに
一方、喜んでばかりではいられません。銀行のATMなどを手掛ける「OKI」では、今年1月から工場をフル稼働しているといいます。
OKI広報室 杉本麻衣子さん
「ATM以外としては、ショッピングモールとかの現金処理機や釣り銭機を作っています」
「(Q.去年と比べて何倍増えた?)昨年23年度は約2倍になっていました」
工場のフル稼働は来年3月まで続く予定だそうです。
東京・杉並区のタクシー会社では、新紙幣の対応に間に合いました。その日の売り上げの現金を自動計算する「納金機」を新たに発注したといいます。
葵交通 横田みゆき取締役
「こちらは1月の中旬に注文して、5月当初の連休明けには(届く予定)だったが、それが連休明けからさらに延びて、そこから6月の中旬くらいまで延び、まだ入りたてになります」
ただ、納金機のほか、両替機も合わせて400万円かかったそうです。
横田みゆき取締役
「やはり、ちょっと費用としては大きいですよね」
■キャッシュレスへ切り替え進む
一方で、今回大きく変化した店もあります。愛知県北名古屋市のラーメン店では券売機をやめ、キャッシュレス決済にしたといいます。その理由の一つに費用があるといいます。
NUKコーポレーション 高井努常務取締役
「券売機の更新だと、弊社の機械がそこまで古い機械じゃなかった。全部合わせて15万ぐらいではあった」
客はスマートフォンで注文、支払いができるようになりました。
高井努常務取締役
「もっと気軽にお客さんにオーダーしてもらえるんじゃないかなというのが(券売機から変えた)大きな要因かなと思います」
今回の新紙幣導入をきっかけにキャッシュレス化が大きく進むかもしれません。ラーメン店から券売機が消え…。バスからは高い物で200万円はするという運賃箱がなくなります。
ジェイアール東海バスは来月1日から大半の高速バスで運賃箱を撤廃し、キャッシュレスでの支払いに切り替えます。現金の場合は運転手が手渡しで対応するそうです。
もしも、キャッシュレス決済が主流になれば“新紙幣”が話題になるのもこれが最後になるのかもしれません。
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