北海道にグローバルで活躍するIT人材を呼び込み、新たな起業のためのコミュニティー作りをしようと6月28日、札幌市で交流会が開かれました。
「AWL Pizza Party」と題して開催された交流会は、札幌市役所に24日に誕生した社交場「ヤング」の初のイベントとして開かれました。
イベントには道内のスタートアップ企業4社をはじめ、将来起業を目指すインターンの大学生や北海道大学の留学生など約40人が参加。アメリカや中国、インド、インドネシア、ロシア、アンゴラなどから集まりました。
スタートアップ北海道と東京と札幌に本社があるAWLが主催。スタートアップ北海道実行委員会の海外担当、田中美帆さんによると、全国的にエンジニアが不足する中、北海道は仕事と自然豊かな環境が生活の時間も充実させられると海外エンジニアから注目されていると言います。
海外の起業家が日本で簡単に起業できる「スタートアップビザ」の仕組みを活用した人は、この2年間で道内で25人とかつての10倍以上に増え、すでに10人ほどが起業。海外エンジニアが集まりつつある一方で、道内で十分な働く場所がない、ほかのIT人材に出会えるコミュニティーがないことなどから、交流のきっかけを作ろうと企画されました。
イベントでは道内で活動する4社の起業家から、店の客の動向を分析し売り上げ増加につなげるシステムの導入例や教育分野で世界トップレベルの講義が受けられるプラットフォーム作りのプロジェクト、海外人材の雇用促進につなげるシステム開発、そしてAI技術を活用したワイン作りに障がい者が関わる事業などが紹介されました。
ピザを囲みながら交流を深めた参加者は、トークセッションで起業の目的や体験談などを聞くとともに、別会場ではカラオケも楽しみ、親交を深めていました。
田中さんは、「行政の力は必要だが、今回は思いを持った人が集まって企画したイベントで、自走型のコミュニティーが立ち上がりつつあるのはすごくいいこと。参加率も高く、いいスタートだった」と手ごたえを語りました。
今後は9月に札幌市で開かれるITやアートなどの融合による新ビジネス創出を目指すイベント「NoMaps(ノーマップス)」にあわせて、交流会を実施したいとしています。
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