(ブルームバーグ): 今年の米大統領選で、再選を目指すバイデン大統領とホワイトハウス復帰を狙うトランプ前大統領の最初の討論会がジョージア州アトランタで現地時間27日夜に開かれる中、「トランプが大勝利」と聞こえる社名を持つ中国企業の株が値幅制限いっぱいまで買われた。
標準中国語の話し手には、社名が「トランプが大勝利」のように聞こえるソフトウエア・装置メーカーの川大智勝は深圳証券取引所に上場。28日の株価は10%高と急騰した。バイデン大統領がトランプ氏との討論会で低調だったように見える中、同社株が大きく値上がりした。
中国の投資家はこのような異形同音異義語に基づく投機的な取引で知られる。米中間の地政学的緊張によって米大統領選への関心も高まっている。
ブルームバーグ・インテリジェンスのアナリスト、マービン・チェン氏は「米国の選挙に関するレトリックが熱を帯びるにつれ、選挙に関連する中国の小型ミーム株は個人投資家の注目を集める可能性がある」と分析。「トランプ氏とバイデン氏のどちらの勝利が有力なのかとの受け止め次第で、今後数カ月はこうした銘柄の株価変動が大きくなるかもしれない」と指摘した。
トランプ氏が2016年の米大統領選で勝利した際も、川大智勝の株価は大きく上昇していた。「バラク・オバマ」のように聞こえる銘柄は08年10月に4日間で43%上昇したこともある。
中国語で「拜登」と表記されるバイデン氏の名前を想起させる2つの銘柄、懐集登雲汽配と山東登海種業の28日の株価はいずれも一時3%弱上昇した。
原題:‘Trump Wins Big’ Meme Stock Soars in China During First Debate(抜粋)
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