大手電力会社の7月使用分の電気料金が発表され、今月に続いて、高い水準となることがわかりました。
7月使用分の電気料金は、標準的な家庭の場合、電力大手10社のうち、7社で値下がりします。東京電力では57円安くなりますが、今月に続き、これまでで最も高い水準だった9000円台に近い価格です。
都市ガス大手4社の7月使用分のガス料金は、48円〜62円安くなります。
電気・ガス料金をめぐっては、物価高対策として政府が始めた補助金が5月使用分で終了し、その後、値上がりしています。
平年より暑い夏が予想されるなか、政府は『酷暑乗り切り緊急支援』として、8月使用分から3カ月間、電気・ガス料金の補助を再開することにしています。
◆東京電力の電気料金の推移を見ます。
標準的な家庭の場合、政府の補助金がなくなった6月使用分は8930円で、前の月と比べて、値上がりしています。そして、27日、発表された7月使用分は8873円と、やや値下がりしましたが、同じく補助金がないため、ほとんど同じ水準で推移をしています。このまま補助金ないということであれば、この水準が続くことになりますが、政府は『酷暑乗り切り緊急支援』として、8月使用分から3カ月、電気・ガス料金の補助金を再開する方針です。
具体的には、1キロワットアワーあたり3.5円程度の補助が検討されていて、月910円ほどが減額される計算になります。あくまで想定ではありますが、8月使用分では8000円程度になるのではないかとみられます。
「酷暑支援」なのに、真夏の7月は含まれていません。政治部官邸キャップの千々岩森生記者に聞きました。
千々岩記者は「岸田総理としては、物価高が続くなかで、“実質賃金プラス”を達成するため、負担軽減策に踏み切った。ただ、十分な根回しをしないなか、唐突な表明だったため、官邸内でも『場当たり的』との声が上がっている。事実、方針が決定してから、実際に補助が開始されるまでには、準備期間が1カ月かかる。そもそも7月には間に合わず、8月からのスタートも、ギリギリの決定となった」といいます。
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