濃厚なつけ麺専用のスープに必要不可欠な煮干しが、価格高騰のあおりを受けている。
行列ができる東京・大田区の「煮干しつけ麺 宮元」。
店内も人でいっぱいで、煮干しのいい香りも漂ってきている。
24日のランチタイムに客が夢中になって食べていたのは、煮干しをふんだんに使った人気のつけ麺。
だしが出やすいよう煮干しを細かく刻み、鶏や豚ベースのスープに入れ6時間かけてじっくり煮出し1日寝かせた特性濃厚スープ。
麺は、もちもちの自家製中太麺。
そこにチャーシューをのせれば、店自慢のつけ麺が完成。
利用客は「ほかの店とは違う圧倒的な濃厚なつけ汁、ものすごいです」と評価。
舌をうならせる濃厚な煮干しつけ麺。
しかし、店では深刻な問題に直面している。
煮干しつけ麺 宮元・宮元達宏代表:
1年半前から比べると、2倍近く今煮干しは値上がりしてますね。オープンして9年たちますけど、今までで一番利益率が低いですね。
原材料となるイワシの不漁により、煮干しの仕入れ値が上がっているという。
煮干しつけ麺 宮元・宮元達宏代表:
全国取れないっていうことで、値上げしてますね。今取れてないんで不漁で…。
この店では、千葉県産や長崎県産などのイワシの煮干しを1日約15kg、2箱以上を毎日使用。
そのため、値上がりの影響は大きいという。
さらに、麺作りには欠かすことのできない小麦が、2023年から約20%値上げ。
また、チャーシューのもとになる豚肉も値上げしている。
仕入れている煮干しと合わせて、まさにトリプルパンチだという。
そこで店では、メニューの値上げを踏みとどまるため、1年半ほど前から、貝やアサリ、シジミがメインの“煮干しの使わないラーメン”の提供を始めたという。
煮干しと違って魚介系メインのスープは、仕入れ値が抑えられコストダウンにつながるという。
煮干しつけ麺 宮元・宮元達宏代表:
値上げはしたいですけど、現状は今ちょっと頑張って、このままの値段で提供させていただきたいなと思います。
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