大阪・関西万博の会場の建設現場で起きたメタンガスによる爆発事故をめぐり、関西テレビが海外からの参加国に取材したところ、事故についての説明について、「聞いていない」という声が相次ぎました。

ことし3月、万博会場となる夢洲の建設中のトイレで、溶接作業中に出た火花が地中から出ていたメタンガスに引火して、爆発しコンクリートの床が破損しました。

ケガ人はいませんでしたが、消防への通報は事故のおよそ4時間半後。

協会が調査を行った結果、パビリオンが立ち並ぶエリアの複数カ所でも基準を下回っているものの、メタンガスが検出されたこともわかっています。

この事故について、パビリオンを出展する参加国の担当者に聞くと、そもそも「事故があったことについて聞いていない」という声が相次ぎました。

■各国の担当者の声は

【ポーランド担当者】「人の命に関わるものなので、できればもっと詳しく教えてもらえたらと思う」

【ノルウェー担当者】
「工事現場には、消防車や救急車などが常駐すべきです。なにかが起きた時、夢洲までたどり着くまでに時間がかかってしまいます」

【カザフスタン担当者】「現場の人の安全が一番の優先事項です。万博で働く人もいますし、150カ国の関係者、多くのお客さんが来ますので」

パビリオンの建設が進む中、工事現場の安全性や災害対策を問題視する声が多く聞かれました。

■協会は会期中の安全対策を公表

そんななか、協会の整備局は24日、メタンガスなどに関する会期中の安全対策を公表。

それによると、事故があった工区の建物では地下のガスが室内に漏れ出ないよう密閉したり、強制的に24時間換気する装置を設置したりする対策を新たに講じるということです。

【博覧会協会・藁田博行整備局長】
「今回事故が起きたことを戒め、一つの切所として、(安全対策は)これがフルスペックなので、安全万全を期してできると考えている。信じて来ていただいて、楽しんでください」

一方、参加国に対して個別の問い合わせ以外では、事故の説明をしていないことについて、協会の国際局は、「一報して動揺させるより、きちんと調査してから伝えたかった。明日から開催される国際会議で事実関係を説明して、安心していただきたい」としています。

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