来年の大阪・関西万博で目玉とされる「空飛ぶクルマ」をめぐり、運航事業者の一つ、「スカイドライブ」が、客を乗せて運航する商用運航を断念したことを受け、大阪府の吉村洋文知事は「残りの2事業者に実現してもらいたい」と話しました。
来年の大阪・関西万博では、「空飛ぶクルマ」が目玉の一つとされ、4つのグループが運航事業者に決定しています。
このうち、愛知県に本社を置くスカイドライブ社は6月14日、万博期間中は客を乗せる商用運航を断念し、客を乗せない「デモフライト」に方針転換することを明らかにしました。
スカイドライブ社は、「開発計画を見直した結果」としています。
これで、丸紅に続き、4つのグループのうち2つのグループが、客を乗せない「デモフライト」となり、万博での商用運航に黄信号がともった形です。
大阪府の吉村知事はこれまで、空飛ぶクルマについて、万博での「商用運航」を目指したいと繰り返し発言していました。
2024年4月21日フジテレビ系「日曜報道THE PRIME出演時にも「空飛ぶクルマ希望すれば乗れる?」と聞かれ「一般の方乗れるように。普通の人が乗って移動できることの準備をしている。空の移動革命」と話していました。
これまでの発言とのずれが生じていることについて、吉村知事は18日に次のように述べました。
「空飛ぶクルマにお客さんを乗せて会場を自由に行き来するということについて、今まだ2事業者がチャレンジしている最中ですから、もうできないと言うべきではないと思うんです。それ言った瞬間、終わってしまいますから」
「僕は万博時にて空飛ぶクルマ、お客さんを乗せて移動する社会というのを実現すべきというふうに思っています」
「やっぱりそういう社会を目指すべきだということを、僕は言い続けます」
残りの2つのグループに、商用運航を実現してもらいたいとの認識を示した上で、大阪府として支援できることはしていくと述べました。
4つのグループのうち、ANAホールディングスと日本航空はそれぞれ、商用運航の実現については「未定」としています。
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