年々被害が増えている特殊詐欺でだましの手口として最初に使われるのは、およそ8割が電話です。その被害をAIで防ぐ取り組みが進んでいます。
記者
「はい、吉田です」
AI
「手短にお話ししますと、半年前に累積医療費の見直しがありまして、その結果、払い戻しが発生した方に、ご連絡しております」
これは生成AIが再現した特殊詐欺犯からの電話です。
被害防止につなげるための特殊詐欺の疑似体験ツールとして開発されました。
ツールは、特殊詐欺の会話パターンを学習したAIが話し方やよく使われる言葉を選んで再現しています。
さらにセンサーで電話を受けた人の心拍や呼吸も測定。どれくらい“だまされやすいか”を数値化し、注意するべきポイントを紹介します。
富士通 開発責任者 紺野剛史さん
「商業施設とかでも実際に訓練していただくことを計画している。一人でも多くの高齢者の特殊詐欺被害を削減することを目指して研究を進めている」
2023年の特殊詐欺による被害は1万9000件余り。件数も被害の額も年々増えています。
さらに、通話内容を分析して警告までしてくれるAIも。
高専の生徒が開発したこのシステムは、通話をAIが分析し、詐欺の可能性が高いと判断すると警告音で呼び掛けるものです。
このシステムは高専生によるAIの技術コンテストで最優秀賞に選ばれました。
最新技術による特殊詐欺撲滅が期待されています。
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